- さわる
- I
さわる【触る】〔「障る」と同源〕(1)接触する。 (ア)人が手などで物体や人体に意図的に接触する。 ふれる。
「展示品には~・らないでください」(イ)物体が当たる。 「何か動く物が足に~・った」「棹に~・るは桂なるらし/土左」(ウ)かかわりをもつ。 「だれも~・りたがらない問題」
(2)「さわる(障){(2)}」に同じ。「神経に~・る」
(3)宴会での杯のやりとりの作法の一。 相手が注ごうとするのを抑えて, 酒を注ぎ返す。「盃のくるたびたびにちと押さへましよ, 是非~・りますと/浮世草子・一代女 5」
‖可能‖ さわれる触らぬ神に祟(タタ)りなし関係しなければ, 災いを招くこともない。 傍観的に対処するのが最良である。IIさわる【障る】(1)健康の障害となる。 害になる。「徹夜は体に~・る」「暑さが病気に~・らなければよいが」
(2)ある感覚器官にふれて, 嫌なものとして受け取られる。「小骨が舌に~・る」「耳に~・る音」「気に~・る言い方」「癪(シヤク)に~・る」
(3)さまたげとなる。 邪魔になる。「水無月の照りはたたくにも~・らず来たり/竹取」
(4)月経になることを婉曲にいう。「~・ることあり, とて会はざりければ/大和 53」
〔「障(サ)える」に対する自動詞〕︱慣用︱ 当たらず障らず
Japanese explanatory dictionaries. 2013.